蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

  • 満福寺 境内
  • 満福寺 護摩法要
  • 満福寺 本堂
  • ありがたや 如来大悲の恩徳を 祈る心に 福 満つる寺
  • 満福寺 大師堂
  • 満福寺 大師堂内陣

満福密寺満福寺(通称))について

満福密寺(満福寺)は栃木県栃木市にある真言宗のお寺です。
真言宗(=密教)の故に密の字を入れて満福密寺と称します。
弘長2年の開創、750年の歴史を刻み、ご本尊は大日如来です。
清貧孤高の画家 田中一村や、明治期の自由民権家 杉浦吉副の墓所があります。

当山の御朱印

満福寺 御朱印当山では御朱印をお授けしております。ご希望の方は、「満福寺の御朱印について」をご確認の上ご来山ください。

御朱印の受付時間、御朱印をいただく際の留意事項についてご案内しています。

AIリスク
当山の境内では、サツキが満開で、そこにアジサイ・ミソハギが咲きはじめ、青紅葉に青梅と初夏の装いとなりました。文豪山本有三は「自然は急がない」と言いましたが、なるほど草花はちゃんと自分の「時」を心得ていて、時が来れば花を咲かせ青葉をつけます。ひるがえって人間は、時節の変化を楽しむどころか、国益や損得を争い・対立し、ひいては戦い・殺し合い、世界経済を混乱させ・人や社会の営みを苦しめています。
先日、AI依存に傾く時代を考えさせられる出来事がありました。プロ野球読売巨人軍の阿部慎之介監督が、家庭内の暴力行為で現行犯逮捕されたのですが、暴力を受けた娘さんがスマホででしょうか、チャットGPT(AI)の情報に従い児童相談所に通報したところ、児童相談所は娘さんの通報内容をよく理解せず、ほぼ自動的に、法律に従って110番で警察に連絡し、警察は阿部監督宅に急行して阿部監督を逮捕したというもの。幼児虐待・家庭内暴力などの事案でこれまで何度も世間から批判を受けてきたためか、児童相談所は適法にすばやく対応したつもりでしょうが、結果は逮捕後数時間で阿部監督は釈放ということになりました。家庭内のもめごととは言え、私には「児童相談所も児童相談所、警察も警察、何と大げさな」と見えました。娘二人の姉妹げんかの仲裁でつい手が出てしまった父としての阿部監督は、暴力・逮捕という事実から大きな社会的制裁を受けてしまいました。家庭内のもめごとに際して父親が力ずくで制圧するのはよくあることで、それを暴力と言い、逮捕して、社会的制裁を加えることは一種の見せしめであり、日本特有の建前で、阿部監督はお気の毒というほかありません。
問題は、娘さんが、おそらく窮余の一策で、チャットGPT(AI)の情報を鵜呑みにしたことです。スマホが今や若い世代の日常的な情報源となっていますが、SNSの書き込みは玉石混淆で、どれが正しくてどれが誤情報(フェイク)かわかりませんし、AI情報は基本情報で個別対応にはなっていません。今回の児童相談所の対応も警察の対応もどこかAI的で、適法であっても、私にはどこか硬直したお役所仕事に見えます。児童相談所・警察は娘さんが公表した「手紙」=「警察が来て一番驚いているのは自分自身」「父が警察に連行される姿をみて、私は目前で泣き崩れてしまいました」をどう読んだでしょうか。
今から六十年前、私の大学生時代、「人間疎外」「人間不在」といった言葉や考え方が流行しました。産業・経済の近代化とともに、大量生産を可能にする機械工業が主流となり、生産手段がそれまでの人間の手(手工業)から機械(機械工業)へ、そして機械工業が自動化されてオートメーションと言われた時代。人間によってつくられた機械が人間を必要としなくなる自己矛盾のことで、人間が生産の主役でなくなること、人間とは何かが問われました。
ウクライナではAIドローン・AIロボット・AI兵器が活躍して戦場は無人化し、イスラエルはAI兵器・AI技術でハマスやイランの指導者を次々と殺害し、戦争の形態も一変し、軍事技術を転用して人間に代って仕事ができるロボットや無人自動車が、もう現実のものとなっています。
しかし一方で、AIの危険性(リスク)がすでに問題化しています。IBMは、サイバーセキュリティ・データ・プライバシー・人間の知性を越える危険・知的財産権・失業(人間疎外)・説明責任や透明性の欠如・誤情報(意図的な情報操作)などの問題を提起しています。まさに、私たち高齢世代が若い日に直面した「人間疎外」が深化して目の前に立ちはだかっています。人間の知能を越えた人工知能が人間の生存そのものを支配するかもしれない時代、すでに阿部監督の娘さんが悲しい体験をしました。私にはAIの時代にさしかかった今の時代の、AIリスクの問題と思えてなりません。


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