蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

閑話休題

韓国という病

令和元年9月27日
 最近読んだ月刊誌に興味深い記事がありました。
 おとなりの友好的国だとばかり思っていたらいつのまにか反日の敵対国になった韓国。その反日攻勢のわけを理解する上で大変参考になる示唆に富んだ論考ですので、少々長くなりますが咀嚼して紹介しておきます。
 当該の記事は『HANADA』という月刊誌の別冊で「韓国という病」特集号(2019.9.)にブロガーの藤原かずえ氏が寄せた「韓国の日本攻撃依存症 日本の韓国疲労症」で、心理学的あるいは地政学的あるいは文化人類学的な視点から、韓国による反日攻勢の行動原理を分析しています。
 筆者はまず冒頭の段落「ウリナラ文化の根源」で、韓国の「自分はあくまでも正しい、悪いのはお前だ」「自分は謝罪しない、お前は謝罪しろ」という身勝手かつ尊大な自尊主義の元を明かします。
 「ウリナラ」とは、韓国語で「わが国」「我々の国」という意味だそうですが、そこから派生して「すぐれた国」「誇れる国」といった自尊的・愛国的・国粋的な意味での「おらが国」というニュアンスの言葉のようです。ちなみに日本人が「ウリナラ」と言う場合は、「自分勝手な国」「強がりを言う国」「虚勢を張ってもその根拠がない国」といった軽蔑的な皮肉のようです。
 然るに「ウリナラ文化」とは、韓国人がよく他国の文化などを朝鮮半島が起源だと言う「韓国起源説」から派生し「○○は韓国が起源だ」と虚勢を張ること。しかし「その根拠・証拠は?」と質されると「・・・・・」「根拠・証拠はない」。これが「ウリナラ文化」だそうです。
 要するに、主張の根拠もなく強がって見せること、論拠もなく虚勢を張ること、つまりは日本で言う「ハッタリ」「自画自賛」「我田引水」。理性的な議論ではなく感情的・情緒的な思い込み。気に入らないとすぐ激情し日本の国旗や安倍総理の顔写真などに火をつけたり、街に出て右手の拳を突き上げ反日のシュプレヒコールを叫んだり、日本製品を並べて足で踏んだり蹴ったりする、あれも「ウリナラ文化」の発露かもしれません。
 また、自分に都合の良い夢物語や非現実を誇大主張する時、自分に都合の悪い話をそらし自分に有利な話にすり換える時にも、この「ウリナラ文化」にスイッチが入るようです。恥も外聞もなく何でも自分に有利に話をねじ曲げる、そういう自尊意識過剰の民族文化は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の発言内容や政治姿勢に色濃くあらわれています。
 ではこの「ウリナラ文化」はどういう背景で形成されたのか、またそれが韓国人・韓国社会にどう影響しているか、筆者は次のように明かします。
1.地理的・歴史的に、韓国は中国・モンゴル・ロシアという大国(強者)に接する小国(弱者)として、長い間常に(強い者に対する)劣等感を強いられてきた。
2.そのことから、弱者が強者に対してもつ憤り・恨み・憎しみ・妬み(「ルサンチマン」)が韓国の国民の心にしみついている。
3.この「ルサンチマン」が韓国社会を覆うと、国の統治機構(権力)も法の支配も超え、憤り・恨み・憎しみ・妬みの実現(=自己実現)こそが一番優位な社会原理になってしまう。
※大統領・行政機関(行政)や国会議員(立法)や最高裁判所(司法)が国家間の条約や法律や制度よりも市民感情に右顧左眄する大衆迎合(情緒民主主義)、慰安婦問題、徴用工問題など。
4.そのことが、韓流ドラマのように〈やられたら、かならずやりかえす〉〈恨んだら、執念深く恨みつづける〉「恨(ハン)の文化」になっている。
5.それはまた、自尊心を傷つけられること、体面を傷つけられること、恥をかくことに対し、韓国人をして異常なまでに敏感にさせている。
※日本にホワイト国から除外された時の異常なまでの騒ぎぶりと倍返しの反日対応)。
6.またその反動として、自己肯定・自尊(自惚れ)をくり返し、自己肯定を当然とするあまり誇大妄想的に自分を演じること(「ウリナラファンタジー」)になる。
※「南北統一経済の実現」「日本には二度と負けない」などという文大統領の大言壮語。
7.この韓国人特有の憤り・恨み・憎しみ・妬みといった「ルサンチマン」は、遺伝的・先天的に韓国人に「性質」(キャラクター)としてしみこんでいる。つまり、本能に近い民族意識。
 韓国人の「ルサンチマン」はただものではありません。最近の日本への八つ当たりは、劣等国だと見下していた日本に植民地支配され(韓国併合)、戦後は敗戦国日本に経済発展で先を行かれ、その日本にアジアで唯一の先進国サミットメンバーになられ、日本の通貨「円」は国際通貨になり、夏・冬のオリンピックも先にやられ、スポーツでも各種の競技・種目で日本には容易に勝てない、その悔しさ・腹立たしさ・妬みが元にあると言われます。
 ですから、韓国の経済発展のもとになった1965年の日韓基本条約に基づく日本からの賠償金さえ、〈強者(日本)にお金でうまくやられた〉〈弱者(韓国)は当時貧乏で、それ以上言えなかった〉〈だから、あの日韓基本条約で放棄した戦後賠償請求権(国家間の公式の約束)を無視し、徴用工問題に火をつけた〉のです。感情が先走り、理屈はあとからつけるのです。
 次いで筆者は、「性格」(パーソナリティー、人間が置かれた環境によって後天的に身に付けるもの)の面から、韓国の「反日教育の核・被害者意識」を明かします。
1.韓国人は、幼児期から青年期に反日教育を受け、そして成年期に見聞きしたメディアの反日報道によって「反日感情」を心に刷り込まれ、それが社会の行動原理(あるいは大衆心理または一種の社会正義)になっている
※反日有理・反日無罪。
2.反日の裏は、すぐれているはずの自分たちよりも先に近代国家になり、高度経済成長を成し遂げ、オリンピックを何度も成功させ、先進国サミットの一員になって国際世界で先を行く、強者としての日本に対する劣等感、そして自分たちが後れを取っているのは日本に統治され戦争に巻き込まれたからだという「被害者意識」。
 もうほとんどの国民が戦争を知らない世代なのに、日本の戦争責任を持ち出して無理にこじつける反日も、韓国人の「性格」(パーソナリティー)にしみついた「被害者意識」のあらわれ。その「被害者意識」の根源には、「日本は戦争をやった悪いヤツ」「韓国は常に日本よりも高い倫理と能力を持っている」という自尊心があるのだが、その自尊心が強者日本の前では歯が立たない。
3.韓国には、昔から中国の侵略や干渉を受け従属関係を強いられてきたため中国(強者)には逆らわずに従い、日本に対しては日本の古代文化を「韓国起源」とする「ウリナラ文化」で見下す、という「ダブルスタンダード」があり、その裏には強者・上位の者は道徳的に優れているので傲慢が許され、弱者・下位の者は道徳的に劣っているので謙虚でなければならないという「韓国儒教」の規範があり、それが外部からの刺激に反応して身に付けた韓国人の「気質」(テンパラメント)であること。
4.文大統領が「日本は(歴史問題に)謙虚にならなければならない」などと言ったり、慰安婦問題の合意を一方的に無効にしたり、日韓条約で解決済みの徴用工問題を蒸し返したり、国会議長が天皇陛下の謝罪を要求したり、海上自衛隊哨戒機にレーダー照射したり、日韓軍事協定(GSOMIA)を破棄したり、日本が韓国をホワイト国から除外するとその逆をやったり、国会議員が竹島に上陸したり、旭日旗に難グセをつけたり、日本海を東海と言うように国際機関に求めたり、福島産の水産物をいかにも汚染産品のように騒いで嫌がらせをしたり、日本製品不買運動をやったり、これらはみな韓国人の気質(テンパラメント)であるから韓国人にとっては至極正当なことで、平常の態度である。
5.日本を道徳的に劣っている下位の国として見下す「気質」(テンパラメント)が「反日有理」「反日無罪」(反日には理がある、反日なら何でも通る、反日という国民感情が統治機構や法律を超えていて、仮に暴力行為に及んでも罰せられない)の根源である。
 さらに筆者は、「認知的不協和の発生」と題し、複雑な韓国の国民感情を明かします。
1.強者への劣等感や憤り・恨み・憎しみ・妬みの「ルサンチマン」は、常に日本よりも高い倫理を持っていると自惚れながらも、その一方で数々の反日トラブルは国際関係としては決して好ましいことではないとも認識していて、その自己矛盾に自分で不快感を持ち(「認知的不協和」)、その自己矛盾の解消のためにお家芸の「ゴールポストを動かす」(外交的に取り交わした国家間の約束や取り決めを一方的に破棄する)のである。
2.このように、韓国人には
劣等感からくる強者への憤り・恨み・憎しみ・妬み、またその裏返しの虚勢・強がり・自己肯定といった先天的な「性質(キャラクター)」と、
教育や報道によって刷り込まれた反日感情・被害者意識などといった後天的な「性格(パーソナリティー)」と、
強者には従い弱者には尊大になる「ダブルスタンダード」の二重性といった外部刺激から身についた「気質(テンパラメント)」
があり、それが韓国社会を感情的に支配し、韓国はいつでも「善」、日本は常に「悪」という二元論となって日本を攻撃してくる。この「行動嗜癖(しへき)」(特定のことを好んで行う性向)は絶え間なく延々とつづく。
 そして筆者は、この韓国の国民感情を病気・障害の目線で「重度の「日本攻撃障害」」「日本攻撃依存症」を明かします。
1.この「行動嗜癖」は、その代表的な例の「ギャンブル依存症」に似ていること。
興奮(自己満足)を得るために、掛け金(リスク)を増やしてでもギャンブル(反日)を行う。
ギャンブル(反日)を抑制したり、またはやめようと思うと落ち着かず、神経過敏になる。
ギャンブル(反日)を自制しようとしても、長くつづかずムダな努力に終わる。
ギャンブル(反日)に没頭する時間が多くなり、そればかりが気になる。
困窮(自分が不利)を感じるとまたギャンブル(反日)に走る。
ギャンブル(反日)での負けを取り戻すため、またギャンブル(反日)を行う。
ギャンブル(反日)に没頭していることを隠すためウソをつく。
ギャンブル(反日)のために、自分にとって重要な機会を失う(経済の悪化)。
ギャンブル(反日)による困窮を助けてくれる人に頼る。
 これはアルコール依存症とも同じで、言えることは反日・反日と言いながら日本なしではいられない「日本依存症」の悲しい現実。とくに韓国経済は日本が手を引いたらどんなことになるか、数年前の韓国の通貨危機の時は日本が助けました(日韓スワップ協定)が、今後は日米ともに助けないでしょう。頼りにする中国の通貨「人民元」は残念ながら国際通貨ではありません。

 ギャンブル依存症・アルコール依存症には、それを抑制した時に禁断症状が起りますが、韓国もそれと同様で、
2.平成27年(2015)に慰安婦問題が合意に達し、反日が少し抑制されたかと思いきや、日本攻撃の口実を失くした韓国は反日の禁断症状にさいなまれ、その解消のために徴用工問題を持ち出した。
 さらにまた筆者は、韓国による日本への非論理的な言いがかりを「モラルハラスメント」として「韓国からの精神的ストレス」「不合理な根拠で逆ギレ」で明かします。
1.竹島問題・靖国問題・歴史教科書問題・慰安婦問題・徴用工問題・日本海呼称問題・旭日旗問題・天皇謝罪要求問題を、だれも反対できない「戦争責任」論にこじつけて、日本の論理的な反論を封じ込め無力化を延々ともくろむのは「モラルハラスメント」であること。
2.そういうクレームを飽きもせずつづける韓国はと言えば、反論や逆手をとられると逆ギレし、口を極めて日本をののしる「否定」し「弁解」し、そして自分を「正当化」し(相手に謝罪は求めても自分からは)絶対に「謝罪」はしない行動原理。しかも理屈になっていない感情的で不合理な根拠を持ち出す。
3.とくに、このたびの軍事転用物資の輸出管理の件に顕著なように、韓国の得意ワザは〈他国の主張・言い分を自分に都合よいようにすり替え、その部分を逆手に取って攻撃に転ずる「ストローマン論証」〉で、いつのまにか他国が根拠のない主張をしているように形勢を逆転し、その逆転ができない時は徹底して黙る・無視するのが常套手段。
 韓国の日本に対する逆ギレの行動原理は、まず日本の主張を「否定」し、自己に都合のよいように「弁解」をひねり出し、そして仕上げは自分の「正当化」です。このパターンで韓国の反日行動を見ていくと韓国の本性が見えてきそうです。
 筆者は最後に「日本が採用すべき大戦略」と題し、上記の韓国の行動原理を逆手に取った対処の仕方を明かしています。その要諦は、韓国の「日本攻撃依存症」を解消(無力化)させること。
 その方法は、
1.韓国が日本に対し理不尽な要求をしてきても、絶対に利益にはならないことを韓国に認識させること。
2.韓国が日本に被害を及ぼした時は、かならず相応の損害が韓国にも及ぶことを韓国に認識させること。
※具体的には、徴用工問題で韓国が日本企業の資産を現金化した時は、裁量可能な貿易分野においてその相当額を韓国から強制的に徴収すること。
 以上が、『HANADA』の別冊「韓国という病」特集号にブロガーの藤原かずえ氏が寄せた「韓国の日本攻撃依存症 日本の韓国疲労症」のあらまし(咀嚼)です。
 連日のようにテレビ・新聞で韓国批判が報じられていますが、韓国あるいは朝鮮半島の専門家筋までが政治・外交・経済・軍事・要人スキャンダルの現象面ばかりを取り上げる感情論に終始しているように見えます。報道関係者は一度、この藤原かずえ氏の論考を読んでみてはいかがでしょう。
 それから、テレビ・新聞が韓国の問題を取り上げる時、韓国兵がかつてベトナム戦争の際に犯した残虐な性暴力とその被害者「ライダイハン」問題(韓国兵に強姦されたベトナム女性が生んだ父のいない子がベトナムで差別を受けている問題)にどうして言及しないのでしょう。慰安婦問題・徴用工どころではない大変残虐な戦争犯罪ですが、韓国政府はこの犯罪についてまだベトナム政府と犠牲者に謝罪すらしていません。ここでも「オレは悪くない」です。
 「嫌韓」「非韓」「断韓」の論陣もごもっとも、「助けない」「教えない」「かかわらない」の「非韓三原則」もけっこうですが、所詮それはどっちもどっちのケンカになりがちです。たまには矛先を替え、この残虐な戦争犯罪を国際社会に訴えたらいかがでしょう。韓国がいかに弱者に対して容赦ないことがわかるでしょう。慰安婦・徴用工問題で理不尽な要求を日本にしても、同じ戦時下における人権・補償問題で逆襲され、得にはならないことがわかるかもしれません。
 イギリスでは民間団体の「ライダイハンのための正義」が、ロンドンのウェストミンスター地区の公園「セントジェームススクエア」にこのほど「ライダイハン像」を建てました。「ライダイハン像」のように静かで理性的で、しかも国際社会に訴える大人の抗議行動・人権活動はどうして日本にはないのでしょう。
イギリス人彫刻家レベッカ・ホーキンス作の「ライダイハン像」