蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2021年11月01日(月)

 「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は紅葉・落葉の俳句です。

 次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。

 スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

(ふた)(あら)や 紅葉の中の (あか)の橋与謝蕪村
ちる紅葉 ちらぬ紅葉は まだ青し正岡子規
一枚の 紅葉かつ散る 静かさよ高浜虚子
沙羅(さら)双樹(そうじゅ) 時と同じく 紅葉して山口誓子
()神楽(かぐら)や ()き火の中へ 散る紅葉
渋柿(しぶがき)も 紅葉しにけり 朝寝坊(あさねぼう)
小林一茶
鬼灯(ほおづき)は 実も葉も殻も 紅葉かな
(つた)の葉は 昔めきたる 紅葉かな
色付くや 豆腐に落ちて 薄紅葉(うすもみじ)
松尾芭蕉
ひときわ赤い お寺の紅葉
休んでゐる そこの木はもう 紅葉してゐる
山の紅葉へ 胸いつぱいの声
種田山頭火
()に染まり いのちの限り 落葉かな
葉を落し また春を待つ 桜かな
落葉()いて (ひたい)の汗の 清々(すがすが)
甘き哉 落葉焚き火の イモの味
旅に出る 意欲も()えし コロナ慣れ
住職