蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2022年03月01日(火)

 「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は桃の節句・雛祭りの俳句です。

 次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。

 スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

雛棚(ひなだな)や 幕むらさきに 桃赤し
雛二つ 桃一枝や 床の上
雛あらば 娘あらばと 思ひけり
めでたしや 娘ばかりの 雛の宿
子規
白酒の 瓶を(あいだ)に 内裏雛(だいりびな)
本堂の み仏の()も 雛の(よい)
誓子
ぢゝばゝの 草屋にぎやか 雛かざり
雛壇の 桃も菜の花も 影として
青邨
(おん)雛や しゃぶりたがりて ()う子哉一茶
箱を出る 顔わすれめや 雛二対
雛祭る 都はずれや 桃の月
蕪村
彼岸入り 晴れたり曇ったりして
ここにも春が来て 生き恥をさらしている
山頭火
白酒を 老いし夫婦で 酌み交わし
娘らは 不在なれども 雛飾る
雛あられ 小さき指で 孫つまむ
住職