「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は初夏の俳句です。

　次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「ＳＮＳ短文依存症」の良薬です。
　スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。

清滝(きよたき)や　波に散り込む　青松葉(あおまつば) 京にても　京なつかしや　ほととぎす 風の香も　南に近し　最上川(もがみがわ)	松尾芭蕉
うつむいて　何を思案の　百合の花 柿の花　土塀の上に　こぼれけり 立ちよれば　木の下涼し　道祖神(どうそじん)	正岡子規
大の字に　寝て涼しさよ　淋しさよ 雷の　ごろつく中を　行々し 芭蕉翁(おう)の　脛(すね)をかぢって　夕涼	小林一茶
兼好(けんこう)は　絹もいとはじ　更衣(ころもがえ) 西行(さいぎょう)は　死そこなふて　袷(あわせ)かな 掴(つか)みとりて　心の闇の　ほたるかな	与謝蕪村
寺の門　はひらんとして　風涼し 長梅雨(ながつゆ)の　明けて大きな　月ありぬ ほととぎす　鳴くや仕合(しあわ)せ　不仕合(ふしあわ)せ	高浜虚子
ふと覚めて　耳澄ましたり　遠雷(えんらい)す ひとりで　蚊にくはれてゐる ほうたるこい　ほうたるこい　ふるさとにきた	種田山頭火
濁流の　ニュース流れて　あばれ梅雨(づゆ) プーチンの　狂気冷さん　暑気ロシア マイナンバー　またか役所の　むし暑さ	住職