寺務雑記
■2024年03月01日(金)
「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は梅・春彼岸の花の句です。
次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
スマホ・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文が飛び交うことを願っています。
世ににほへ 梅が 梅が香に 昔の一字 あはれなり | 松尾芭蕉 |
から鮭の 口へさしけり 梅の花 梅咲くや せうじ(障子)に猫の ついて来た 犬も乗る哉 彼岸舟 | 小林一茶 |
何といふ 寺とは知らず 梅の花 紅梅に | 正岡子規 |
大仏の 経の声 和し高まりつ 花の寺 | 高浜虚子 |
鶯や 野中の墓の 竹 散るたびに 老ゆく梅の 一輪を 五つに分けて 梅散りぬ | 与謝蕪村 |
ここもやしきあとらしい うめのはな けさも一りん開いた 梅のしづけさ 捨てられた梅も 咲いている | 種田山頭火 |
紅梅を 白く染めたり 春の雪 白梅添え きょう 春分ける 花ぬくもりの 彼岸かな うしろめたき 裏金議員に 春はなし 狂気ざたに 人道叫ぶ ちぐはぐさ | 住職 |