蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2025年04月01日(火)

「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は、初春の俳句です。

次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
メール・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文がネット上にも飛び交うことを願っています。

菜畑(なばたけ)に 花見(はなみ)(がお)なる (すずめ)かな
咲き乱す 桃の中より 初桜(はつざくら)
山路(やまじ)きて 何やらゆかし すみれ草
松尾芭蕉
寺ありて 菜種(なたね)咲くなり 西の京
一重(ひとえ)づつ 一重づつ散れ 八重桜(やえざくら)
おそろしや 石垣崩す 猫の恋
正岡子規
菜の花に やれやれ稲荷(いなり) 大明神(だいみょうじん)
日本は 這入(はいり)口から 桜かな
春風や 牛に引かれて 善光寺(ぜんこうじ)
小林一茶
菜の花に ねり(べい)長き 御寺(みてら)かな
三つ食へば ()三片(さんべん)や 桜餅(さくらもち)
花にゆく 老いの歩みの 遅くとも
高浜虚子
菜の花や 月は東に 日は西に
人間に (うぐいす)鳴くや 山桜
鶯を 雀かと見し それも春
与謝蕪村
おもひでは菜の花の なつかしさを供へる
咲いて一りん ほんに一りん
引越して来て 木蓮(もくれん)咲いた
種田山頭火
いっせいに 花曼陀羅(まんだら)の 寺となり
春告げる 彼岸の墓に 花いっぱい
生きている 小さき雑草 生え出しぬ
住職