蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2025年06月01日(日)

「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は、初夏・梅雨の俳句です。

次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
メール・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文がネット上にも飛び交うことを願っています。

世の人の 見付(みつけ)ぬ花や 軒の栗
暑き日を 海に入れたり 最上川(もがみがわ)
あやめ草 足に(むすば)ん 草鞋(わらじ)()
松尾芭蕉
梅雨(つゆ)晴れや ところどころに (あり)の道
紫陽花(あじさい)の 何に変るぞ 色の順
思いよる いずれかあやめ 杜若(かきつばた)
正岡子規
足元へ いつ来たりしよ 蝸牛(かたつむり)
()の花や 水の明りに なく(かわず)
紫陽花や 己が気儘(きまま)の 絞り(ぞめ)
小林一茶
梅雨晴の 波こまやかに 門司ケ関
紫陽花の 花に日を経る 湯治(とうじ)かな
何某(なにがし)の 院のあととや 花菖蒲(はなしょうぶ)
高浜虚子
湖へ 富士をもどすや さつき雨
こもり居て 雨うたがふや 蝸牛
宵々の 雨に音なし 杜若
与謝蕪村
雨ふる ふるさとは はだしで歩く
梅雨晴れの 山がちぢまり 青田がかさなり
ひとりひっそり 雑草の中
種田山頭火