蔵の街とちぎ 大毘盧遮那殿 満福寺(満福密寺)

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寺務雑記

■2025年08月01日(金)

「大師堂」の前にある「掲示板」を更新しました。今月は、盛夏の俳句です。

次世代を担う若い人たちに、俳句・和歌など日本語のふくよかな短文文化をお勧めします。心と頭の「糖尿病」といわれる「SNS短文依存症」の良薬です。
メール・ラインのやりとりも俳句や和歌でやったらどうでしょう。殺風景で軽薄短小なコトバでなく、ふくよかで美しい日本語の短文がネット上にも飛び交うことを願っています。

夏草や (つわもの)どもが 夢の跡
(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉の声
田や麦や 中にも夏の ほととぎす
松尾芭蕉
門前の 店や(しきみ)と 氷水(こおりみず)
これぞ げに 夏の花なる 百日紅(さるすべり)
この頃は 昼寝も出来ぬ 暑さ哉
正岡子規
さくさくと (めし)くふ上を 飛ぶ蛍
恋をせよ 恋をせよせよ 夏の蝉
夕立や けろりと立し 女郎花(おみなえし)
小林一茶
何事も 人に従ひ 老い涼し
いつ死ぬる 金魚と知らず 美しき
緑陰に ありて一歩も 出でずおり
高浜虚子
風鈴や 花にはつらき 風ながら
遠山に ひかり残して 蝉しぐれ
学問は 尻から抜ける ほたる哉
与謝蕪村
夕立や お地蔵さんも わたしもずぶぬれ
こころ疲れて 山が海が 美しすぎる
笠にとんぼを とまらせてあるく
種田山頭火